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チャンス [映画のこと]

住み込みで働く屋敷から、外へ出たことがなかった庭師のチャンス。
主人が亡くなって、初めて外の世界へ。
純真無垢なチャンスの言葉は、様々な人々に勝手に解釈され、
どんどん独り歩きしていく…

チャンス.png

原題は「Being There」。
主人公のチャンスは、ただそこにいて、ありのままを話しているだけ。
それを周りが深読みしようとしたり、都合よく意味づけをしてしまう。

画的には、ほのぼの、ユーモアもあるし、
ピーター・セラーズ、シャーリー・マクレーンと大御所キャストで楽しめる。
でも、なんか独特の怖さがあって、終始心がざわざわしていた。


チャンスはテレビが好きで、どんな状況でもテレビがあると、
そちらに向かっていって、じっと観ている。
称賛も批判も、勝手な解釈もせずに。

見たものをそのまま受け取るって、
なかなかできないことかもしれないと気づかされる。
意味づけをして納得しておかないと、人間は不安なのだろう。

同じことをしていても、言っていても、
どこに立つかによって見え方、捉え方は違ってしまう。
これは受け手の問題だ。


本当のことってなに?
正しいってなに?
権力ってたまたまかも。


気持ちがざわつくけど、おもしろかった。
自分が偏ってるなって感じた時に、また観たい作品。

(1979年/アメリカ/124分)


nice!(7)  コメント(4) 
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コメント 4

青山実花

この映画は観た事がありません。
外の世界を知らなかった人が、
外を知るという設定の映画は
たまにありますが、
どれもとても興味深くて、
面白く観てしまいます。
この映画も、いつかきっと観てみたいと思います^^
by 青山実花 (2022-04-23 11:24) 

yonta

☆青山実花さん
初めて外へ出た主人公が様々なことを知っていくとか、
外側から入ってきた人が、内側を変えていくストーリーって、
時々見かけますよね。
チャンスは外へ出ても、何もしなくてびっくりします(^^;
なのに、何の意図もない彼の言葉に、
勝手に周りがざわついていくという…

ほのぼのファンタジーのように見えるのですが、
実際起こりうるし、ネット社会に通じるところもあるし、
とても考えさせられます。。
ぜひご覧になってみてください^^
by yonta (2022-04-23 15:33) 

のらん

ピーターセラーズってことは・・・コメディって位置づけ?
レビューの印象からすると、チャップリンのような(^.^)
「気持ちがざわつく映画」それは、名作の証♡
by のらん (2022-05-07 08:19) 

yonta

☆のらんさん
そうですね(^^コメディって紹介されてるみたいです。
ユーモアもある中、私はいろいろ考えさせられたので、
そこはチャップリンとも共通しているかな、と思うのですが、
チャップリンの映画ほどメッセージ性は強くない気もするし、
逆にもっといろいろ込めているのかも、とも思えるし…
ざわざわしました、ほんとに(^^;
by yonta (2022-05-07 23:19) 

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