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チャンス [映画のこと]

住み込みで働く屋敷から、外へ出たことがなかった庭師のチャンス。
主人が亡くなって、初めて外の世界へ。
純真無垢なチャンスの言葉は、様々な人々に勝手に解釈され、
どんどん独り歩きしていく…

チャンス.png

原題は「Being There」。
主人公のチャンスは、ただそこにいて、ありのままを話しているだけ。
それを周りが深読みしようとしたり、都合よく意味づけをしてしまう。

画的には、ほのぼの、ユーモアもあるし、
ピーター・セラーズ、シャーリー・マクレーンと大御所キャストで楽しめる。
でも、なんか独特の怖さがあって、終始心がざわざわしていた。


チャンスはテレビが好きで、どんな状況でもテレビがあると、
そちらに向かっていって、じっと観ている。
称賛も批判も、勝手な解釈もせずに。

見たものをそのまま受け取るって、
なかなかできないことかもしれないと気づかされる。
意味づけをして納得しておかないと、人間は不安なのだろう。

同じことをしていても、言っていても、
どこに立つかによって見え方、捉え方は違ってしまう。
これは受け手の問題だ。


本当のことってなに?
正しいってなに?
権力ってたまたまかも。


気持ちがざわつくけど、おもしろかった。
自分が偏ってるなって感じた時に、また観たい作品。

(1979年/アメリカ/124分)


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